悪い奴をいい奴に改心させるのが成功だという神話

にとらわれている人が多いのだろう。これは3つの点で間違っている。
1)心の持ちようの問題ではない。悪い奴が悪い奴として安定的に存在しうる仕組みの問題なのだ。
2)何が悪いかいいかを自分(だけ)は見極められると思っている。ありえない。
3)悪い奴を悪いと批難しさえすれば改心すると思っている。ありえない。

従って現実には何がおこるかというと、何の効果もない「運動」が永遠に続くだけだ。
百歩譲って万が一無理矢理変えさせることができたとして、(システムの力学を無視しているので)たいていの場合かえってろくでもない結果を招く。

対象に人格を見いだすな。そもそも、人でないものを擬人化するな。
対象が(たとえ生物学的には人間であったとしても)果たしている機能と、その機能を存続せしめている環境条件のみに注目せよ。