2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

メディアの未来、我々の未来

(1)今日、出版業界は深刻な不況に直面している。しかし、紙のメディアが勢いを失おうとも、「編集」という知的行為の価値は変わらない。ウェブ上で「編集」を活かしたビジネスを展開する方法はいくらでもある。また、出版業界の旧来の収益モデルが機能し…

高度成長期が私たちに「生きる意味を探求する癖」を植え付けた

高度成長期の話。 私たちの「生きる意味」を探求する力は失われていった。 逆だ。高度成長期こそが、私たちの欲求の対象となりうるモノをシステマティックに供給し続けたことで、むしろ私たちに「生きる意味を探求する癖」を植え付けたのだ。高度成長期以前…

自分の中に存在しない必然性を、

他人のそれで埋め合わせることが、果たしてできるのだろうか。この問いは、単に残酷であるばかりでなく、無意味だ。 必然性は、作り出せるものでもなく、それ無しに生きていけるものでもないからだ。 つまり人は、「必然性」との関係において、選択肢を持た…

国の借金が増えるということ

国の借金が増えると何がまずいのか。単に「国家」の問題だけではなく、個人や企業や自治体にどんな問題をもたらすのか。貿易や外交においてはどうなのか。それらはいつ頃で、どの程度深刻なのか。 初歩的なことなのかもしれないが、これがわかっていないと、…

記者クラブ問題について誤解と危惧を解消する解説がほしい

「記者クラブ制度の廃止=「ノーチェックで誰でも」記者会見に参加できる」と誤解している人、また、チェックするにしても負担が過大になると危惧している人が少なくないのでは?議論の混乱を防ぐために、諸外国の事例をひくなどしてこのあたりの誤解、危惧…

新しい批判のテクノロジー

政治家や組織の要職にある人間の「不用意な」発言がメディアで叩かれる、ということがよくある。場合によっては本人の「辞任」を求めさえする。 こういった「発言叩き」には、そのような発言が「面倒をもたらす」というメッセージを当人に伝え、そのような発…

「悪い人」

「悪いことが起こっているのは、誰か悪い人が悪いことをしているからだ」「悪いことをしている人は心がけに問題があって、心を入れ替えたら行動が改善されて問題が解決する。」「だから、心を入れ替えるように説得するか、それがダメなら悪い行動ができなく…

ある選択を批判するということ

ある選択を批判するとき、その選択のデメリットのみに焦点が当てられ、メリットの方には関心が払われないだけではなく、それ以外にそもそもどのような選択が(現実的に)ありうるのか、それ以外の選択がどのような帰結をもたらすのかについて、全く無関心で…